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2012年5月15日火曜日

九頭龍浪漫に際し想う

先日、九頭龍でもの凄いヤマメがでた。

友人が釣ったのはパーマークがはっきりと確認できる、まさにスーパーヤマメと呼ぶに相応しい体躯の本流差しと思しき個体。
これだけの魚は早々出会えるものではない。
釣師の根気やテクニック、自然条件諸々に加え運までも味方につけないと難しいのは言わずもがななのだ。

まさに本流釣師、トラウトアングラーの憧れが昇華したといっても過言ではない容に、僕には言葉が見つけられない。
とはいえ、こんなヤマメと出逢ってみたいのは間違いないが、それよりも、こんな魚と出逢えるかもしれないという場所にルアーを放れることの喜びのほうが思いとして強い。
まさに、僕にとってはそれが釣りにおいての浪漫そのものなのだ。






正直言ってこの魚はEGOISTのルアーで釣れたものではありません。
つまり、今回はユーザー釣果報告というわけではないのです。
ではなぜ紹介したのか・・・

それは、このような魚を育むフィールドがあるという奇跡と、実はそれが荒廃していっているという事実を知ってほしいがため。


僕は20年近く来九頭龍本流に通っているが、それこそ10年ほど前ならば、本流尺ヤマメ釣りって然程難しくなかったものだ。
ボウズなんて年に何度もなかったくらい普通に釣れたものなのだ。
さすがに40cmを超えるのなんて稀だったけれど、尺クラスなら苦労はそれほどしなかった。

それが近年、具体的には7~8年前あたりからかなり難しくなってきた。
釣れても尺を切るサイズが多くなってきたというのが現在の実感としてあり、比例するように本流釣りをしている人と出会うことも多くなってきたのは間違いない。

勘違いして欲しくないが、九頭龍本流に来ること、本流で釣りをすることを責めたり拒むものではない。
皆で楽しく、命の躍動とその出逢いに感動できる共感者たちなら、ぜひとも来て欲しいくらいなのだ。
ただし、はっきり言って希少な本流の大物をむやみにキープする輩にだけは、九頭龍だけではなく、同じようなフィールドには立ち入ってすら欲しくないとは思っているのは偽らざる思いではある。
キープの是非という、おそらくは永遠に答が出ないかもしれない命題に言及すること自体、ルアーという、時としてその魚の命をも奪うに加担する商品を売る立場としてはタブーに近しいのかもしれないが、僕は敢えて言いたい。
釣りという遊びをどう捉えるかでいろんな考え方や意見があるのは充分承知しているし、キープする人にも自身の正義というかポリシーがあるのだろうから、いまさらそんな人たちを説得できるとも思ってはいない。
もとより、釣り人って往々にして頑固であり、他人から間違いを指摘されて素直に受け入れられる人のほうが極少数派であることも経験則として理解している。
それでも、人に自慢したい、食べることが釣った魚の供養になる、必要なだけしか殺さないのだからいいだろう・・・そんなモノサシで釣果を語る時代なんて、もうとっくに終わっていると僕は言いたいのだ。

それは、いつも同じフィールドに通っているからこそ実感できるのだろう。
逆に、たまにしか来ないならば「今日はタフだった」と片付けてしまいかねないくらいのことかもしれない。

とにかく、九頭龍で釣りをする釣り人、せめてルアーアングラーには今一度自問自答して欲しい。
僕が言うことが或る種右寄りに聞こえて癇に障ったとしても、本当に考えて欲しいのだ。
そのくらい、実際のフィールドの荒廃は見えない部分で進行しているとすら言える状況であると僕には思えてならない。







【EGOIST実釣型セミナー参加者募集中】

来る6月10日(日)に山梨県の奈良子釣りセンターさん(自然渓流を利用したストリームタイプの管理釣り場)でセミナーを開催させていただきます。
参加ご希望の方は、住所、氏名、年齢、性別、電話番号、メールアドレス(番号、アドレスともにできれば携帯が望ましい)、BBQに参加するか否かを明記し、EGOIST(大嶋信慈)まで直接お申し込みください
申し込み先は以下の通り。

 E-mailでのお申し込み egoist_for_good-angling@softbank.ne.jp

 FAXでのお申し込み 0776-72-1574

イベントの詳細は過去ブログ「イベント開催のお知らせ」で公開しております。
どうぞご参照ください。






※ただ今のBGM   楓の木の下で by 堀ちえみ

2 件のコメント:

  1. 俺のホームリバーも、10年前に比べてはるかに釣れなくなってきています。

    その川では他の釣り人に会うことなど、これまではめったになかったのに最近はよく会うようになってきました。

    2年前にルアーを始めてあちこちの川に行くようになり、釣り人の多さに改めてビックリ。


    キャッチ&リリースについては、餌釣りでもハリスを切れば生き延びる確率が高いということを、東京都水産試験場奥多摩分場で試験した結果が公表されていますので、ご覧になっている皆さんに参考にしていただけたらと思います。

    【SS TOPICS 8】リリースされた魚たちは本当に生きているのか?
    http://homepage2.nifty.com/specialstreamline/sstopic/sstopic08/sstopic08.htm

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    1. 情報が拡散し易く、且つ入手し易くなった昨今では、自分の足で探すのではなくメディアやネット上にある情報を先取りしようとする傾向が強まったからというのが大きな原因ではないかと思っています。
      人とバッティングするのは釣りという遊びの常ですから仕方ありませんが、宝探しの楽しみを放棄するような釣り人(そんなヤツを釣り人と呼ぶのも嫌ですがw)にフィールドが蹂躙されるような感じは嫌悪感そのものです。

      フックの選択についても、釣り人のキャリアや感じ方によっていろんな段階があると思うので、一様にどれがどうだという話にもし難いのですが、僕は全てバーブレスフックにしています。
      トラウトはオールシングル。シーバスやシイラ、GTなどはトレブルも使用しますが、とにかく全てバーブレスにしてます。
      やってしまえば別にどうということはないですね。
      自分を釣ったり何かに刺さったりした時の外し易さを考えれば答は一つ、と考えています。
      その流れで魚に「も」優しいのであれば言うことはないと・・・

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